Previously, mari's paris life


"La France traverse une phase de vulgarite. Paris, centre et rayonnement de betise universelle" - C. Baudelaire :p
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It is nothing, but it is everything






























有言実行、願い叶って、無事予定通り、クリスマスの後、二泊三日でブルターニュへ行ってきました。初めてのブルターニュ。あんなにびゅんびゅんと吹く風の中を歩いたのは、久しぶりだった。それに、よく言う通り、典型的に「よく雨が降っては止んで、また降る」というブルターニュ的天気を体験したのも初めて!一時はみぞれが降りましたが、幸い車の中で、よかったー!二日目の午後に向かったのは、お向かいのサン・マロ。上の写真はいろいろと混じっています。


モンサンミッシェルは、遠くから見ると、なんて美しい。どうしてあんな岩山が、あの地形にたった一人、存在したのか。昔の人がそこに、信仰心を見たのが分かる。何かを、信じたくなったのも。澄んだ空にぽっかりと浮かぶ聖なる島は、フランスが誇る世界遺産だというのも、納得がいった。




打ち寄せる波に、夜はどこまでも砂浜の上を歩いていけそうな、深い海、容赦なく頬を切る、塩分を含んだ風… 久しぶりにこんな自然を肌に感じたけれど、防波堤だって人間の都合のいいように、調整してある。自然とは言っても、まだ「優しい」自然。人間が住みやすいよう、あくまで人間の勝手にデザインしてある自然に過ぎない。それでも、普段パリに住んでいてはなかなか触れることのないものを間近にしたので、ものすごーーーく寒かったけれど、いい体験でした。



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ブルターニュでは、ブルターニュ出身という、すごく年の離れた友達のことを考えた。彼はガンだと言う。



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ブルターニュには初めて行ったけれど、行き交う人が誰もとてもシックで、それは皆が、第二の家を持っていたり、カジノがあったり、余裕のある人たちが多く行き来するせいもあるかもしれないけど、本場のマリンルックを目の当たりにしたり、はっとするような青い目の女性や、潮風に照らされた金髪の男性の前髪… そういったディーテールに終始目を奪われました。



辿り着くまで、3時間強かかっただろうか。それまでの、何もないような、どこまでも続く、フランスの田園風景というか、酪農風景、原風景を目にするのが好きだ。雲はだんだんと奥行きを増して、立体感が。空はどこまでも広く、乳牛や放牧されている馬の傍には地平線が見えるよう。途切れ途切れに民家があり、ちょっとした村があると、大体の構図は決まっている。まず中心地に教会があり、その塔はどの建物よりも抜きに出ていて、ゴシック建築の、尖った屋根が目に入る。遠くからでも。教会を巡ってぐるっと、郵便局、パン屋さんなどの商店があり、かたつむり状に町を成している。そんな風景は、中世から変わっていないのではないかと思わされる。そうして変わらず、機能し続ける町の姿。人間にとってほんとうに必要なものとは、何だろう?





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クリスマスのプレゼントに、彼のお姉さんからもらった本の一冊、イヴ・サン・ローランの伝記のような、小さな本にあった言葉。"It is nothing, but it is everything." 


後半部分はサン・ローラン自身によるデッサンや、格言が詰まっていて、まるで宝箱のような本。好きなデザイナーなので、嬉しいプレゼントだった。デザインや何よりも、彼の哲学が好き。


何でもないけれど、すべてが詰まっているような。私もそんなものを書きたい。何でもないようで、読み終えると深い言葉の海に、数日間浸かるような。それは、私が道中見た、フランスの原風景にも似ている。何があるというわけではないけれど、そこにはまるで、すべてが詰まっているような。


夕暮れをまもなくにして、昼と夜の境界線が、赤みを帯びてピンクになる。不揃いに時々木々が立ち、家屋が見える。あちらこちらに見える雑木林には、複数の宿り木が。何も特別なものはない、これらの風景は、数百年前からきっと変わっていないと思わされるような… 圧倒的な強さ、美がそこにはある。その瞬間は何でもなくても、一度目にしたら、心地よい衝撃が身を付いて離れられないような… そんなものを、私は書きたい。







新年、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。





mari









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