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2017.07.14 Friday
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時々ここは、時間が止まってるんじゃないかって思うんだ2
2008.02.24 Sunday
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フランスでは、見えない神様が見てる
2008.02.10 Sunday
会社の人に、今頃だけど「年末フランス行ってましたよねー?どうでしたー?」と聞かれる。その度に、まぁ80%ぐらいはグッとこらえて、「・・うん、楽しかったですよー」と言うことにしてるのだが、それ以上の感想を求められると、もうばばばとぐちを言うしかない。だめな私だ。
思えば、もう5年も前になるのか、初めてパリへ行ったのは・・・。大学二回生の夏休みだった。16歳の頃独学で始めたフランス語を、大学に入って第二外国語として履修して、やっぱりかの地フランスへ行きたいという思いが強くなって、どんどん強くなって、思い切って、お母さんに言ったんだった。「パリへ留学してみたい」と。思い切って言ってみた私の反応を裏切って(?)、母は、「あぁいいわよ。その代わり短期でなら。パリなんて絶対に素敵じゃない!行ってみなさい」と、いつものごとく、背中をどーんと押してくれた。ほんとうに理解のある両親である。そんな両親の元に生まれてきて、ほんとうに幸せだ。それでも、次の年に長期で行きたいと申し出た私に対し、待っていたのはいかに父を納得させるかという難題だった。長期でという提案には、すんなりとは行かなかった。少し、計算外だったけれど、やはり反対されたのである。父は言った、「フランス文化や文学を勉強して何になる、大学の専攻は英語じゃないか」。私は、「教養になる!」の、一点張りだったように思う。思い返すとちょっと恥ずかしい。何も知りえていなかったというのに(今だって知らないことばかりだが)、あの頃の私は(そして今もか?)、強気だったんだなぁ、それ程までに大学で行き詰っていて、何か大きな大きな変化を求めていて、フランスに行くことを、長期的に行くことを、熱望していたんだと思う。ソルボンヌという学校に、大きな期待だけをしていた。自分にではなく。
それで、いつものごとく前説が長くなったのだけど、初めて一ヶ月、短期で行った際には、初めてのヨーロッパということでそれはそれは緊張して、出発直前まで、ありとあらゆるフランスに関する本を読みまくって、特に早川雅水先生のエッセイと、フランス人とはなんて奇妙な人種なのかしら的な本を、大学の図書館で片っ端から借りまくって、読み漁った。その頃読みまくった本では、誰に対しても必ず"Excusez-moi de vous deranger(ご迷惑をおかけしてすみませんね)"という、魔法の言葉を言えと書いてあった。手帳にすぐに書き留めた(かわいい私・・・)。ドアを譲る戦い方法まで書いてあったと思う。パーティーでは、オレンジジュースが出てくるまでトイレに立ってはいけないという、結局一度も目にしなかった掟まで書かれていた(なんて無茶な!)。そこで、ある程度のフランスにまつわる習慣やら文化やら、この様な態度の人が好まれるのだという勝手な憶測まで考えついて、初めてパリへ向かったのである。治安がどうかも、ものすごく心配していた。ちょっとかじっただけなのに、ほんとうによくその地へ行くよなぁと、今の私なら言いたい。それで、私はとにかくびびりまくっていたので、フランス人と喧嘩なんてしない以下にしなかったし、というかほぼまったく言葉ができなかったので、それはそれは大人しく、謙虚に過ごした。悪態なんてつかなかったと思う(汗)。それで、それはそれは素晴らしい一ヶ月、夏を過ごして帰った。帰ったらやはり、次は長期で行きたい、完全にフランス語をマスターしたいという思いにやはり駆られて、お父さまとの対決然りで、次の年から一年出かけたわけである。
そして、それから5年が経って、今ではすっかり、相手が誰であれ強気で立ち向かうようになって、おかげで汚い言葉は口から出てくるわ、すっかりフランス化されてしまったけれど、この冬、いらいらばかりしていたのは、フランスでは見えない神様が、ずっと見ているからだと思う。
言葉にできないし、確証だってもちろんないのだけど、フランスには、見えない神様が、じっと、自分を見ているような気がするのだ。
フランス色に染まらない、フランスを愛す人にはよいことを、けんかばかりして、不満ばかり言う人には悪いことを、もたらすような、気がする。どこかでそんな神様が見ていたから、私はこの冬、いらいらばかりしていたのではないか。そしていやなことばかりあったのではないか。
そして、そんな神様は、なんだか気分屋だけれど美しい、女の人のような気がするのだ。それはやっぱりフランスが、女性名詞だからだろうか。
初心忘れずにという言葉があるように、5年前の夏を思い出されたい(自分に言っている・・)。一度はあの国に適用したのだ。二回目だってできるはずさ。あの国が好きなはずさ。今度はもっと、怒らず悠々と過ごそう。そう心に決めた。なんだかいらいらしてばっかで、フランスに悪いことをしたなぁと思う。・・ごめんね。
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思えば、もう5年も前になるのか、初めてパリへ行ったのは・・・。大学二回生の夏休みだった。16歳の頃独学で始めたフランス語を、大学に入って第二外国語として履修して、やっぱりかの地フランスへ行きたいという思いが強くなって、どんどん強くなって、思い切って、お母さんに言ったんだった。「パリへ留学してみたい」と。思い切って言ってみた私の反応を裏切って(?)、母は、「あぁいいわよ。その代わり短期でなら。パリなんて絶対に素敵じゃない!行ってみなさい」と、いつものごとく、背中をどーんと押してくれた。ほんとうに理解のある両親である。そんな両親の元に生まれてきて、ほんとうに幸せだ。それでも、次の年に長期で行きたいと申し出た私に対し、待っていたのはいかに父を納得させるかという難題だった。長期でという提案には、すんなりとは行かなかった。少し、計算外だったけれど、やはり反対されたのである。父は言った、「フランス文化や文学を勉強して何になる、大学の専攻は英語じゃないか」。私は、「教養になる!」の、一点張りだったように思う。思い返すとちょっと恥ずかしい。何も知りえていなかったというのに(今だって知らないことばかりだが)、あの頃の私は(そして今もか?)、強気だったんだなぁ、それ程までに大学で行き詰っていて、何か大きな大きな変化を求めていて、フランスに行くことを、長期的に行くことを、熱望していたんだと思う。ソルボンヌという学校に、大きな期待だけをしていた。自分にではなく。
それで、いつものごとく前説が長くなったのだけど、初めて一ヶ月、短期で行った際には、初めてのヨーロッパということでそれはそれは緊張して、出発直前まで、ありとあらゆるフランスに関する本を読みまくって、特に早川雅水先生のエッセイと、フランス人とはなんて奇妙な人種なのかしら的な本を、大学の図書館で片っ端から借りまくって、読み漁った。その頃読みまくった本では、誰に対しても必ず"Excusez-moi de vous deranger(ご迷惑をおかけしてすみませんね)"という、魔法の言葉を言えと書いてあった。手帳にすぐに書き留めた(かわいい私・・・)。ドアを譲る戦い方法まで書いてあったと思う。パーティーでは、オレンジジュースが出てくるまでトイレに立ってはいけないという、結局一度も目にしなかった掟まで書かれていた(なんて無茶な!)。そこで、ある程度のフランスにまつわる習慣やら文化やら、この様な態度の人が好まれるのだという勝手な憶測まで考えついて、初めてパリへ向かったのである。治安がどうかも、ものすごく心配していた。ちょっとかじっただけなのに、ほんとうによくその地へ行くよなぁと、今の私なら言いたい。それで、私はとにかくびびりまくっていたので、フランス人と喧嘩なんてしない以下にしなかったし、というかほぼまったく言葉ができなかったので、それはそれは大人しく、謙虚に過ごした。悪態なんてつかなかったと思う(汗)。それで、それはそれは素晴らしい一ヶ月、夏を過ごして帰った。帰ったらやはり、次は長期で行きたい、完全にフランス語をマスターしたいという思いにやはり駆られて、お父さまとの対決然りで、次の年から一年出かけたわけである。
そして、それから5年が経って、今ではすっかり、相手が誰であれ強気で立ち向かうようになって、おかげで汚い言葉は口から出てくるわ、すっかりフランス化されてしまったけれど、この冬、いらいらばかりしていたのは、フランスでは見えない神様が、ずっと見ているからだと思う。
言葉にできないし、確証だってもちろんないのだけど、フランスには、見えない神様が、じっと、自分を見ているような気がするのだ。
フランス色に染まらない、フランスを愛す人にはよいことを、けんかばかりして、不満ばかり言う人には悪いことを、もたらすような、気がする。どこかでそんな神様が見ていたから、私はこの冬、いらいらばかりしていたのではないか。そしていやなことばかりあったのではないか。
そして、そんな神様は、なんだか気分屋だけれど美しい、女の人のような気がするのだ。それはやっぱりフランスが、女性名詞だからだろうか。
初心忘れずにという言葉があるように、5年前の夏を思い出されたい(自分に言っている・・)。一度はあの国に適用したのだ。二回目だってできるはずさ。あの国が好きなはずさ。今度はもっと、怒らず悠々と過ごそう。そう心に決めた。なんだかいらいらしてばっかで、フランスに悪いことをしたなぁと思う。・・ごめんね。
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時々ここは、時間が止まってるんじゃないかって思うんだ
2008.02.09 Saturday
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