Previously, mari's paris life


"La France traverse une phase de vulgarite. Paris, centre et rayonnement de betise universelle" - C. Baudelaire :p
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いくらなんでもさすがにそこまで考えてない。
さて、パリでのことをもっと書きたいのは山々だが、後ですぐするとして(約束!)、昨日あった、脱力・・な出来事を・・。



昨日は黒いTシャツの上に黒カーディガン(ボタンがパールになっていて、お母様からもらった奪ったやつ)、ジーンズみたいな色だけど違う生地のスカート(ハイウエストになってて腰のちょっと上でリボンみたいにしばるやつで、悲しきクロエ風)に、赤いショールをぐるぐる巻いて出勤したのだけど、ふと社長に会って、何と言われるか一瞬身構えつつ「おはよう」と言ったらば、







「黒に赤いスカーフか・・ミッテランでも意識してるの」って・・







フランソワ・ミッテラン?!(元フランス大統領、すでに故)











「えっ、そうだっけ、そんなイメージある?」と私が言うと、社長「ミッテランはいつも黒のスーツに赤いマフラーだった。もう死んでるけど」、私「じゃあ彼が私のスタイルを真似たわけじゃないのね」と冗談で返す。んー・・そう言われてみればそんなような気もしなくもないけれど・・むむむむ。







その後、Googleでひたすらミッテランの画像を探してみたが、赤いマフラーをしたものは見つからなかった。でも確かに昔、大学の図書館で彼の本を見ていた時に、それらしい写真が表紙だったような・・・(曖昧な記憶)。





でもね、いくらフランス好きだからって、「んー今日のコーディネートはフランソワ・ミッテラン風に、黒の上に赤いマフラーにしましょうかしら。で、明日はサルコ風ね?ドキドキ小」なんて考えるわけない。(サルコ風ってどんなだ!!!)いくらなんでもさすがにそこまで考えていないよわたしゃ。そんな25歳女子がいたら、ちょっとやばいでしょう、頭。







ちなみに先日、北京の上司からこれまた頭が痛くなるような、私に法律の知識はないのに・・間違ってても責任取れんで・・というような内容の仕事が降ってきて、プリントアウトして休憩室に持って入って、「でーきーなーいー」とうなだれていたら、社長ともう一人女性が入ってきた。







「あっごめんなさい、出ますね」と言ったらば、彼は私のその様子を見て、







「泣いてたのか?(紙を見て)あーポエムでも書いてたのか」と言ったのである!!XD











・・・泣くわけない(の、のるまるもん。。。。)。ポエムなんて書くわけない・・(しかも会社で・・・)。



まったく・・・。







フランス企業での日々は続く・・。(3年目に突入!)
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Je marche dans le vent de Paris… take me away!
社用じゃなく所用で本社に行った後、お世話になっていた銀行があったので、昔を懐かしみつつ、オペラの大通りを歩き、感慨にふけっていた。

『そうだ、あのサンドウィッチ屋さんでお昼を食べよう・・』と思い立ったはいいものの、見ると跡形もなくなっていた(LINA’Sはパリから全面なくなってしまったのでしょうか?マレのも気がついたらなくなっていた・・)。



困ったなーと思いつつ、コレットと、やっぱり外せない、大好きなmiumiuでも見に行くか、と方向を変えた瞬間である。私の視線の先を、日本人の母子が立ち止まる。



見るからに観光客風のその外見に、『道に迷ったのかな?』と思い、歩を止めると、母の方に話しかけられた。「日本の方ですか?」



そうです、と答えると、「あーやっぱり。そうですか。こちらにお住まいの方ですよね?」



いえ・・昔は・・はい・・でも・・今はもう・・とかなんとか答える。私は細いストラップで、白地に緑でレトロな花柄の付いた、古着のワンピースを着てがしがし歩いていた。その少し露出した格好を見て、こちらに住んでいる日本人と思ったらしい。



「あぁそうですか・・なんとなくこちらにお住まいの方の雰囲気がしたので・・そうですか・・昔・・」



親子がなかなか本題に入らないので、どうしたものかと思った。いつもなら振り切って歩くのだが、なんとなく立ち止まる気になった。母は優しい瞳で私を見つめ、その娘は私の背後からこれまたあたたかい目で見守っている。何かが変だ。



「どうかされたんですか?道に迷われましたか?」と聞くと、「いえいえ・・あのですね、今聖書という古い本のお話をしていまして」と言われる。



聖書!!なるほどそう来たか・・ こんなに純真無垢な瞳で、何かがおかしいと思ったのだよ・・。絶妙にゆっくりした間の取り方とかね。



私はカトリックの女子高に通い、宗教教育はもういやと言う程受けたので、その「古い本」が何なのかも身をもって知っているし、今さらこんな、パリのど真ん中で、夏の暑い日に、宗教話を持ちかけられる所以はないのだった。それに、私の考え方はもう十分過ぎるくらいカトリックに影響を受けているのだった。





とっさに、「あ、いえ・・知ってますので・・(くらいはごにょごにょ小声で言ったかもしれない)。すみません、けっこうです。では」と振り切ってまた歩き始めた。親子はきょとんとしていた。彼らの布教活動に幸あれ。





よくよく考えれば、時は8月の終わり、まだどの店も、バカンスで閉まっていたり改装中だったりして、店の開きが「まばら」だった。ようし、あの角にあるカフェに入ろうと思って歩いても、閉まっていたり、無残にも「9月1日から!」と張り紙が貼ってあったりして、また歩を続けなければならないのだった。





コレットの隣にある、安めのサンドウィッチ屋で休憩しようかと思ったが、ここも休み。本社にも昼休み中に行ってきたが、私もお腹が減っていた。けれど、開いている店は少ないし、何より、こんなtouristiqueな場所にある、高いだけのカフェで食べたくない。





空腹のまま、miumiuに行き、一階も二階もぐるりとくまなく見た後、赤いヒール靴を試着し、妹の部屋に置いてきた別の財布にまだクレジットカードを入れたままだということを思い出した私は、仕方がないので、明日パリに戻ってくる妹とまた再び見に来よう、取りに来ようと決めて、「取り置きお願いします。明日また来るわ」と告げた。少し訛りのある、赤毛の男性店員だった。





大好きな、敬愛するブランドでの買い物・・。私も300ユーロくらいの靴が買えるようになったのか・・。何のために働いているのか分からないが、それでも社会人になって、こうして大好きなブランドの商品が「たまに」買えるようになったことは、紛れも無い喜びの一つである。それに、とても素敵なヒールだ。試着していると、南仏からの夫婦(派手だった・・)、旦那さんの方に、"Vous etes tres belle"と言ってもらった。笑顔で"Merci!"と言った。



この他にmiumiuで面白かったのは、店内に入った瞬間、黒髪で前髪ぱっつん、色白で目がくりりとした女性の店員に、挨拶した瞬間"Ah c'est une jolie japonaise(あら綺麗な日本人ね)"と言われ(彼女は私が分からないと思ったのだろう・・)、はっとして思わず振り返り、「え、私のこと?ははは、どうもありがとう」と言うと、彼女は「ごめんなさい!」と赤面してしまった・・。まわりの同僚も笑っていた。



それにしても、店は暇そうだった。私が入った瞬間、店員達はおしゃべりを止め、瞬時に店員の顔に戻ったけれど、二階へ行くと、そこでは女の店員二人が絶賛おしゃべり中だった・・。





空腹のままmiumiuを見て、依然食べるところが見つからないまま、何となく目に留まったチュイルリー公園へと歩を向ける。夏らしく、移動遊園地と屋台が出ていた。



仕方がないので、屋台で適当なパニーニとコーラを買う。コーラが2ユーロ強・・・。少し絶句するが、これからまたアラブ屋(商店)まで戻って歩く体力はなかったので、さっき300ユーロもする靴を取り置きしてきたことを思い出して、自分を奮い立たせ、購入する。C'est pas grave...



アラブやアフリカの顔立ちをした、目がくりりと、けれどきりりと光る少年達に、あつあつのパニーニ、ハムとチーズ入りと、冷蔵庫からダイエットコークを取り出してもらい、お金を払い、空いてるベンチを探しに歩く。



チュイルリー公園はいつも風が強い(気がする)。いつも竜巻が立って、砂埃が起こっている。だだっ広いからだろうか・・。



コンタクトを入れているし、砂埃はごめんなので、それに暑いし、木陰になっているところに、ちょうど空いている、ベンチを見つけた。パリの典型的な、緑色のベンチだ。



一人で堂々と、足を横に投げ出して、L字型になって座って食べる。

せっかくパリに来たのに、活動し出して初日のランチがこれか・・と思うけれど、空腹なので何でも美味しい。それに、授業と授業の合間で、時間がなくて、でもお腹が減っているので急いで食べた学生時代を思い出した。

前日のパスタ然り、私は全然変わっていないな・・と思う。とある芸能人がテレビで、どんなに裕福になっても、好きな食べ物だけは貧しかった頃と変わらない、と言っていたのだが、なるほどなと思う。それでも、お金の使い方は自由だ。このために節約してきたじゃないか。けれど、サンドウィッチ・・・。まぁいい。





サングラスをして、遠くに起こる竜巻をぼおっと見ながら、一人でもぐもぐ食べていると、左の方から突然話しかけられた。



びっくりして振り向くと、まだ大学生にもなっていないだろう少年に話しかけられていた。以前、ルーブルの地下のフードコート内で、隣と前のテーブルに座ってきた、怪しげなジプシーの親子に出くわした経験がある私は、少年の顔立ちが少し色濃かったこともあり、とっさに警戒した。大丈夫、バッグは膝の上できちんと固定させている。



「エクスキュズ・モア、エクスキュズ・モア。すみません、あの・・あちらで友達とあなたのことを見ていたんですが、すごくいい雰囲気(super sympa)だなと思って・・何してるの?」 Super sympaだと・・?笑わすな・・。ナンパだった・・・・・。





はぁん・・。私の緑の花柄スカートと、緑のベンチ、木陰がマッチしていたのだろうか。だからSuper sympaなんて言ってくれるのだろうか。それにこっちはバカンスモード、非常にのんびり、ゆる〜く身構えている。



まさかこんな子どもに話しかけられるとは思わなかったので、少々困惑して、言葉が出てこない。それに、何してるのと聞かれても、お前は人が熱いパニーニを頬張り昼食中なのが見えないのか!と突っ込みたい欲求にも駆られて、「旅行中よ」とだけ答えた。



「へー、一人ですか?名前は何?」

うるさいなー・・さっさとあっちに行ってくれよ・・子どもがナンパしてくるんじゃない!と思ったが、「マリ」とだけ言うと、案の定「へーマリーか!」とこれまたフランス風に解された。が、訂正する元気もなかったのでそのまま放置。



少年は、「この後どこに行くの?どこか一緒に行かない?」と無邪気な眼差しで聞いてきたのだが、うるさいのは御免だし、私はこの後モンパルナスへ出て、レンヌ通りで買い物する予定だし、夕方には寮で一緒だったルーマニア人の友達と会う約束があるし、その頃には妹が帰ってくるしで、とにかくうんざりしたので「無理ね」とだけ言って、まだパニーニは少しだけ残っているし、面倒くさいので適当にあしらった。後で妹に、「もう!答えたりしちゃ駄目じゃない!」と怒られた。





私が釣れない、と判断したらしい少年は、足早に友達のところへ戻って行った。ほんとうに「友達」がいたのだ・・。見ると、びっくりすることにその友達は手にビデオテープを持っていた。遠くから友達がナンパに奮闘する姿を撮影していたようだった・・。夏の冒険か・・唖然。。「ちぇ、駄目だったよ」とかなんとか言っているのかもしれない。





突然のことに思わず頭がぼおっとなった。さっきの宗教親子に子どものナンパ・・。なんだか変なことが起こるなぁ。けど、これもパリ・・。





ふと左上を見上げると、相変わらず小さな竜巻が起こっていたが、エッフェル塔が見えた。彼女はいつも悠々としている。





あぁ・・私はパリにいるのだ。一人を謳歌している。一人ゆえ、時々変な人に話しかけられても、万事順調だ。なんて素晴らしいんだろう・・。私はパリにいる。Je marche dans le vent de Paris… take me away! このまま連れ去られてもいい・・。(続く)



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