Previously, mari's paris life


"La France traverse une phase de vulgarite. Paris, centre et rayonnement de betise universelle" - C. Baudelaire :p
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渡り鳥と根無し草
順調に更新していたのに、急に(また)滞ってしまってごめんなさい。風邪を引いていました…。私の場合、大体いつも、熱は出ないんだけどまず喉がやられて、鼻と咳が伴う。やっぱり空気が汚れてるからでしょうか。どんな白い目で見られても、毎朝出勤したら必ず、紙コップに水入れて、うがいするのを欠かさなかったんだけどな。(そう、こっちの人は「うがい」を知らない!)



さて、話は変わるが、私にはかれこれ10年以上愛用している、英語・フランス語の電子辞書があるのだけど、ある時うっかり、確か会社で床に落としてしまって、画面とキーボード部分をくっつけている片方の足みたいな部分が、割れてしまった。けれど、完全に割れたわけではなく、かろうじてつながっている状態。一体どうなっているか分からないけど、その後液晶にも、キーボードにも何の問題もなく、依然現役なのだけど、いつ、どうなるか分からないので、それ以来、さらに大事に使っているのだけど。


ふと思うと、最初にこの電子辞書を買った頃は、大学の英米語学科にいたこともあって、押すのはもっぱら英日のボタンの方だったのに、気が付くと、もう仏日、もしくは日仏しか押さなくなっていることに気付く。(決して、知らない単語なんてもうないよ、という意味ではなくて、習慣の問題です)


留学していた頃だって、指は仏日を押したいのに、頭が勝手に英日を先に押しちゃって、仏日を押し直すことがしょっちゅうだった。それが今では、条件反射的に、必ず押すのは仏日のボタン。英語で分からない単語を引く時なんか、一度仏日を押してから、英日を押し直すという、昔とは正反対になっているから、年月の経った様に、驚いてしまう。


もう、学生の頃のようにTOEICに向けて勉強したりだとか、仏検に向けてカリカリと勉強するということはなくなったけど、それでも私にとって、電子辞書はかげがえのないアイテムだ。引き離せないと言ってもいいと思う。こうやって、趣味のレベルでも文章を書くのが好きな限り、広辞苑だって重宝しているし、日頃から言い間違いが多いせいで、手放せない。辞書がないと、安心できない体質になってしまった。


オフィスでは、いつも引き出しに入れて、常備していて、今は、家のリビングのテーブルの上に、常に常駐している。テレビなんか見てて、知らない言葉が出てくると、すぐに引いて、調べたくなるため。




昔、ファニー様が、ドイツかウィーンだったかを旅行してる時に、現地のフリーペーパーを作ってる人と知り合いになって、インタビューされたと言っていた。その時のテーマが、「あなたにとって、欠かせない5つのものは?」だった。何を答えるか、一緒にカフェで考えたことがあったので、今でもよく覚えている。その時も話題に上ったのだけど、私の場合、きっとこうなるだろう。


1 上記の電子辞書。もう本当にこれは欠かせない。紙の辞書でもいいのだけど、持ち運びが簡単という点を上げると、この上に勝るものはない!加えて、英語・フランス語の二カ国語対応という点も素晴らしい。


2 もう、これなしでは顔がぼやっとして、誰なんだか分からないと言われてもおかしくない… 「キャッツ・アイライナー」!ボビー・ブラウンの、ジェルタイプのを使ってる。色はエスプレッソ!黒でもなく、茶でもない、絶妙ないい色なんだ。


3 これはファニー様に言われたのだけど、私はいつも腕時計をしてるのが印象的なんだってさ。週末は付けない主義なんだけど。ということで、「腕時計」がランクイン。ちなみに細い、ゴールドタイプのもの。


4 今だったら、間違いなく上記の腕時計に加わるであろう、右の薬指にしている細いゴールドのチェーンになった指輪と、左の人差し指にしている、これまた細いゴールドの指輪。右手のは9金だから、ずーっと付けっぱなし。実はある日、同僚がくれたもの(笑)。


5 うーん、何だろう…。ぱっと浮かんで来ない。よく目にゴミが入るから、「鏡」かな?!いつも鞄に入れている。5年前くらいに妹から奪ったw、マーク・ジェイコブスの赤いハートのもの。二面あって、片方が拡大鏡になっていて、便利なのです。



***



もうすっかりフランス語、もしくは時々日本語で生活しているせいで、いざ英語を喋るとなると、出てこないわ、喋りづらいわで、本当にひどい。落ち込んでいると、私の隣でさらに必死になって英語喋ってるフランス人(彼である)の姿が目に入るから、『なーんだ、みんな、一緒か』と思って、気が楽になったりして。


私には、昔、京都で知り合ったアメリカ人の友達が数人いて、大抵はアメリカ各地に住んでいるので、もう頻繁に会うということはないけれど、そのうちの一人、男の子(Dとしよう)が、今までも大阪で働いていたり、東京でも何回か会ったりと、楽しく付き合っていたんだけど、二年前からなんとパリ勤務になり、2〜3ヶ月に一回会うようにしている。


学生の頃の友達と、社会人になってからできた友達というのは、やはり少し格別だと思う。Dと同じ学校に通ったことこそないものの、こうして昔からの友達とパリで会えるというのは、すごく嬉しい。まるで京都、もしくは東京で会っているような錯覚に陥り、ここはフランスだというのを忘れてしまう程。彼も赴任で来ているので、最初は会社が払って、フランス語のレッスンを受けてたみたいだけど、「発音が難し過ぎる!!」といつも言っている通り、フランス語の習得はどうやら諦めた模様…


とは言っても、見た目はなんとも爽やかな東海岸出身のアメリカ人青年、という出で立ちで、パリにいるアメリカ人同士特有の集まりがあったり、決してフランス語が喋れないと生きていけない、ということはない。仕事も英語のようだし、しょっちゅうヨーロッパのあちこちに出張があり、インターナショナルな環境だ。


Dはものすごく日本が好きで、言わば「日本オタク」だけど、決してGeekなオタクではない。Coolなオタクなのだ。ある時、日本語で会話している時に、「今度日本に行ったら、瀬戸内海一周して、釣りでもしたいわぁ」みたいなことをしみじみと言ったので、本当に笑ってしまった。和菓子などに使う「餡子」にいたっては、「餡子ね、最初は好きやねん、誰も。でももう今になっては甘過ぎて食べられへん」と流暢な関西弁で言うもんだから、私はいつも、カフェのテラスで爆笑している。



それ程日本が好きなDだけど、ある時、「パリでの暮らしはどう?」と赴任して間もない頃に聞いてみたことがある。その時帰ってきた答えが(是非関西アクセントで読んで頂きたい)、


「楽しいよ、ほんま、パリが文化的にすごい深いからね、物足りてる」


というようなことを言ったので、新大陸アメリカに対し、今の基盤となる文化を持ち込んだヨーロッパ人、その元の、ヨーロッパ大陸、ひいてはフランスに対し、さらっと「文化的にすごい深いから」と当たり前のことを言ってのけた様に、普段、フランスに対して敬意を抱いているというか、びびりまくっている日本人の私としては、こういうことをさらっと言ってしまえるアメリカ人の彼のことを、心底羨ましく思った。(なんか、言いたいこと伝わるでしょうか…。決して彼のことを批判したいわけではなくて。)


そんなDも、「パリでの生活は楽しいけれど...」だそうで、もしかしたら満期の3年を待たず、またどこか、次の土地へ行ってしまうかもしれない。それこそ、日本かな?この発言を聞いて、私の彼は、「英語で仕事して、毎週どっかの国に出張があって、それだけで超セクシー、インターナショナルな仕事なのに、これ以上一体何がしたいって言うんだ!世界でも動かしたいのか?!」と言ったもんだから、私は帰りのメトロで爆笑してしまった。X'D


Dと、偶然にも今同じパリで暮らし、こうしてたまに会える時間が本当に嬉しい。私にとってDは、すごく貴重で、大切な友達だから。よく旅行をし、広い視野を持つことの意義。大きい心に、マインド。Dはキラキラと輝いていて、眩しくもある。私はおせっかいのおばさんみたいに、パリでの生活は大丈夫か、何か困ったことはないか、いつも聞いてはDを困らせている。大事な友達が安全か、不安で仕方ないのだ。相手は私よりも遥かに大きく、立派な、青年だというのに。



私たちは、あちこちの土地を自由に行き来できる時代に生まれて、まるで根無し草のように暮らしている。渡り鳥で、根無し草だ。いや、少しずつでいいから、フランスにしっかりと根を張りたいという気持ちはあるのだけど、まだまだ時間が掛かりそう…。そして、「一生フランスにいたいか」と聞かれたら、まだまだ自信を持って"Oui"とは答えられない。理由は分からないけれど。


数年後、いつかDとこうしてパリで会った日々のことを振り返ったら、懐かしくてたまらなくなるだろう。その時私はどこにいるんだろうか。日々は移り変わるから飽きることがない。








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Dorothee Flores PE15
もう少し前のことになるけれど、またもドロテの2015春夏コレクションのカタログ撮影に協力してきました。

けれど、今回は違った…。緊張した…。だって、いつもは自分たちで頑張ってやっていたメイクにヘア、そして撮影… なのに今回は、プロのヘアメイクさん二名、カメラマンがいたんだから!!レフ板なんか人生初めて当てられて、本当にドキドキ…。


場所はまたも彼女のアトリエにある、小さなかわいいお庭で。前にも書いたけど、とてもパリ市内とは思えないような、のどかで、素敵な場所。幸いお天気にも恵まれて、丸一日かかりましたが、無事、終了!


ドロテは作品上、いろいろな髪の毛の色のモデルが必要らしく、今回は私の他にもモデルちゃんが3人。ブロンドの子と、焦げ茶色の子と、黒髪と。私は不本意ながら、赤毛担当でした(笑)。赤毛は赤毛でも、いっつもフランス人には「ヴェネツィア風の赤ね」って言われるんだよね。それがどういう赤みなのか、いまいち謎なんだけど…。



撮影風景↓





この子は、バルセロナ出身で、パリで建築の勉強をしている、マール。黒髪がすっごく綺麗!クラシカルなメイクも映えて、本当に綺麗だった〜!ちなみになんと、この夏は三ヶ月間、東京の建築事務所でインターンをしてたらしいよ!ということで、日本の話でしばし盛り上がりました。
黒い髪、黒めがちではっきりとした目、顔立ち…。いかにもスペイン美人という感じの雰囲気!




それで赤毛担当の私はどうだったかと言うと…。お見せするのが恥ずかしいんですが…




じゃん!これはね、寒いからフリースの毛布を巻いているの(笑)。妹はウエディングドレスと勘違いしていた!



長椅子に座っていたんだけど、要求されるポーズが難し過ぎて、ダメ出し続出…。

カメラマンのサマンサには、

「リビングで!こう!恋人を誘惑するような感じで!シャンパンをくねらせる、グラムールで、優雅な貴婦人の雰囲気で!」

とか言われるんだけど、普段誘惑したことなんかないので、そんな引き出し、私にあるわけない!!X’D


私が困惑していると、サマンサの後ろでドロテが、

「マリ!私は6区のパリジェンヌ、サンジェルマン・デ・プレのパリジェンヌって思いなさい!」

とか言ってくるし…。もう本当に大変だった… 背中が吊りそうでした。(けれど、しっかり、「そうね!買い物はボン・マルシェのグラン・エピスリーでしかしないわよ!(スカーレット・ヨハンソンのように!)」と言い返した私であった… フフン)





プロのヘアメイクの方にメイクしてもらうのなんて、成人式以来??ちなみにどんな風に私がその日作られていったかというと……




まずは地下のアトリエで、ひたすら髪の毛を巻かれます〜 この時、ノーメイク!お化粧せずに、朝9時45分に来てねというお達しだったため。

しばらくリビングで、みんなでのんびりお茶をして、リラックスした後は、ヘア&メイク開始!



メイクはまた別の女性がいて、私以外(当たり前だけど)全員西洋人だったので、ふと心配になった私は、

「あの〜… アジア人もメイクしたことありますか…?ほら、顔の作りが違うから…」とつい聞いてしまった…。プロのメイクさんなのに!!(すっごく優しい女性だった)


「大丈夫、あるわよ」と言われ…。主に結婚式のサロンなんかで働いてるって言ってたから、やっぱりあるんだね〜〜。と、ちょっと安心して、私はあくまで被写体、この日はドロテのイメージするような「物体」に成らないといけないわけであって…。いつもと違うメイクでも全然OK!好きにしちゃって!と思っていたら、案の定?こんな風になりました…。





ペンシルで眉毛を描き足され… リップは普段から塗る、真っ赤で!(ブロンド担当の子が、「この方が目が大きく見えるよ!」と聞き捨てならないことを言ってくれたんだけど、本当?!私、なんか眉毛の最後の方って生えてないんだよね…。)


そして輪郭に沿って何度も入れられたシェード!!チーク!目元に至っては、まるで自分じゃないみたいで、まるで3Dかって言いたくなる!(妹には、「見事に中国人って感じのメイクされてたね〜」と言われた…。事実、サマンサが私の変貌っぷりを見て、「いいわ〜、ねぇマリ、中国人のお客さん用に写真撮らせてもらってもいい?ポートフォリオに入れるの!」と言われました…(苦笑)。けれど、モデルが日本人の女の子ってバレても、大丈夫なのか?!)




そして、肝心かつ主役である、デザイナー・ドロテ自身の宣材写真も撮るべく、最後の最後に、沈む寸前の太陽と共に、撮影。ドロテ、綺麗!!




綺麗な綺麗なドロテ自身が作る、とっておきのヘア・アクセサリー。ここ最近はさらに好調なようで、私もとっても嬉しい!何より、好きなことに打ち込んで、生活している彼女を心から誇りに思っています。適わない!私もそんな風になりたい、なんて。


貴重な経験、夢のような一日をありがとう、ドロテー!






おまけ…


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いつも撮影した後、「お礼に」と言ってくれる、彼女作のヘア・アクセサリー。私は全員一致で、リボンが似合う顔なんだってさ(笑)。ということで頂いた、黒とゴールドのリボンバレッタ。ガーリーなだけでなく、どことなくシックでもあって、すっごく綺麗。それにシルバーよりゴールド派だから、嬉しい!(今回メイクの女性にも、「そうね、あなたはゴールドよりの色味の肌してるわね」と言われた)

Merci à ma Dodo





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また課題図書増える
背中にちょっとした手術をしまして。またも懲りずに救急外来に行って、処置してもらいました…。14時半に受付を済ませ、病院を出たのが夜の8時。待った時間、実に5時間強!!


しかもよりによって、10月なのにすごく天気のいい土曜日、貴重な週末に、家から彼も駆けつけてくれ、救急外来の待合室にいた私たち…。私よりもっと重症な患者さんや、体中にギブス巻いた人だっている。そしてまた風邪が流行っていて、加えて恐ろしいのは、フランスにも迫り来るエボラ熱の恐怖…!


こんな時期だから、「救急外来なんて行くのやめなよ!」と賢い妹に言われたが、痛くてしょうがない。かかりつけの先生に紹介してもらった整形外科の先生は、11月の後半にしか予約取れなかったの。



というわけで、ひたすら待ち…。処置室に通されてからも、ストレッチャーの上でまたも1時間近く待たされたものの、いざ外科のお医者さんが下りてきてくれてからは、速かった!!口に当てる、リラックスする空気?をはめて、背中には局所麻酔の針が打たれて… 痛い! やっと麻酔が済んだかと思ったら、今度は別の注射針が…


あまりの恐怖にパニックになりつつ、痛さと怖さで涙も出ましたが、無事、除去。とぼとぼ歩いてメトロで帰りましたが、安静にしていないとまた切れそうで痛いので、以来、家で安静にしています。


首のすぐ下の背中を切ったので、腕を動かすだけで痛い!そのおかげで週末は掃除も出来ず、ソファでずっと休む日々…。一時は顔を洗うのも痛んで、一苦労でしたが、なんとか山は越えた模様。これから二日おきに消毒に行かないといけないんだけど、これがまた辛いんだよね…。すっごい沁みるの!! 思わず叫んでしまい、看護婦さんに、

「叫ばないで下さいっ、廊下で待っている人たちが何事かって怖がっちゃうから」

と言われてしまった…。ごめんなさい…。私は女だから、痛みには強い方だと思うが、怖さには勝てないのだ!(変な理論)



なので、しばし家で療養中。まぁ、それ以前もすでに主婦みたいな生活だったけど…。(まだ会社辞めてません!!)


せっかくの自由な日々、同居人こと鬼コーチには、「せめて読むか書くか、それとも自分のブログで書いてることをフランス語に翻訳するとかして、いい勉強になるよ!進歩するよ!」とほぼ毎日、口を酸っぱくして言われている…。そこで私が思い出したのは、あれは去年のクリスマス…。彼のお姉ちゃんに、プレゼントしてもらったこの本を読もう!と思い立ったのです。が…。




ジェローム・フェラーリという人が書いた、その名も「ローマ帝国滅亡における説教」という、一体タイトルからしてどう理解したらいいのか&どう解釈したらいいのかポカーーンな本…

ちなみに、2012年にフランスで最も権威ある、ゴンクール賞という文学賞、受賞作らしい。



注釈しておこう。それもそのはず、彼のお姉ちゃんは哲学の先生なのだ!この本の筆者自身、哲学者らしいから、納得…。(ちなみに彼のパパは物理学者で、ママはイタリア人なのだけど、そんなインテリ家族なので、私は実家に招かれる度、私のアホっぷりが露呈しないか、いつも激しく一人で心配している……。)



早くも歯が立たないタイトルを目の前に、それでもなんとか読んでみようと中を開いてみると(負けず嫌いだからさっ)、目に飛び込んでくるのは、初めて見る&もしくは聞き慣れない言い回しの数々のみならず、この、一文の長さ…っ!!!


思わず写真を撮ってしまった…。この左ページ上の、二行目から始まる"Il a sans doute regardé…"から始まる文章が、一体どこまで続いてどこで終わるか分かりますかっ?!なんと…


下から四行目の、"vivants"まで続いているんである!!(私の読み間違いじゃなければ… ううう)


もーうあまりの長さ、複雑さに、中身が全然頭に入って行かず、早くも挫折しそう…。彼にも、


「ねぇ、やっと○○○○(お姉ちゃんの名前)にもらったこの本、トライしてみてるんだけど、ちょっとこの文章見てよ…。読んで、どう思う??(本当のフランス人なら!!)」

と問いてみると、彼はチラチラと数ページをざっと読んで、

「説教ばっかで大した本じゃなさそう…。こんなのじゃなくて、もっと実になる本読んだら」と言うではないか!


意外な返事にびっくりする私。それで、『じゃあやめちゃおうかな〜』という悪い考えがチラっと頭をよぎったものの、一度始めたからには、なんとか読み進めてみたい、頑張ってみたい…。負けず嫌いだからさっ。


とにかく始めの第一章がちんぷんかんぷん、背表紙にある抜粋して書いてある文章も「???」、彼にも見せると、「俺も意味分かんねえ…」と言っていたので、なんとなくホッ。ていうか、そんな難題な本を、この健気な日本人の私にプレゼントしてくれる義姉って… いや、哲学ってとっても興味あるけどさ、ちゃんと理解したいっていうか…。理解できる頭がないのか、私



頭の中『???』ばかりだった第一章をなんとか読み終え、分からない単語は隣にいる生きた辞書ことコーチに聞き、なんとか第二章までたどり着くと、第二章は第一章とガラッとトーンが変わって、打って変わって読みやすくなった!これなら、なんとか続けられるかも…。


昨日の夜、これまた知的なファニー様にも思わずメールで、

「ねぇジェローム・フェラーリって人のこの本知ってる?読んだことある?」と聞いたら、

「ないよ、どうして?」

「実はプレゼントされてさ… 今読んでるの」、と説明すると、調べてくれたらしく、

「哲学的な表現満載の本だからね、可哀想に…。」と言ってくれたが、そこで甘んじてはダメなのだ!!


今年のクリスマスに万が一お姉ちゃんが覚えていて、ふとした拍子に「そう言えばマリ、あの本どうだった?!」と聞かれて、素直に「ゴメン…。トライしてみたけど難し過ぎて無理だった」と告白するか、「読んだよ…!難しかったけど読んだ!」と言うか…。読んでもないのに読んだ振りだけはしたくないので(当たり前だっ)、私に残された答えはその二つしかないような気がしている…。


しばし背中が痛くて動けない間、この課題図書と格闘したいと思います。ちなみに数年前、ファニー様にこれまたプレゼントしてもらった"Soie(絹)"という、映画化もされている、イタリア人作家の短編を、やっと先日読みました。これも本人に「やっと今読んでるのー!!」と素直に告白したんだった。(そうしたら、"Tu fais comme tu veux!(読んでもいいし、読まなくてもいいし...、好きなようにしたらいいのよ!)"と言われてホッとしたんだけど。いい意味でフランス人は他人に干渉しないから好きである)


私の場合、幸い時制や文法が分からないということはなく、もっぱら知らない単語、新しい語彙に引っかかり、読むのに時間がかかる。けれど、フランス語で読むとなるとついつい、読み始めるまでに腰が重いというか、時間がかかる私です…。

万が一、「これは素晴らしい本よ!」という方がいたら、私の代わりに今年のクリスマス、お姉ちゃんと会話して下さい… (←あながち本気w)







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1 coussin chat = 2 masques africains… Non!!
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Finally framed ! お気に入りは額に入れて。
自己満足なのであしからず




写真を撮ってないのが惜しいけど、先週の土曜日、やっと友達を招いて、引っ越しパーティーをしました。20人くらい来てくれたかな。夜だったのに姪っ子も来てくれた もちろん一人でじゃなく、両親と一緒にw


何度も書いている通り、同居人のインテリアの趣味がそれはそれはアフリカン、もしくは中南米、簡単に言うと超絶エキゾチック、ジャングルっぽいせいで、リビングは彼の趣味一色。友達にも、すぐに見抜かれたくらい(笑)。

この写真にも、左上にマスクが見えるけど、実際はこんなもんじゃない…!こういうマスクが、実に6枚もあるのだから、我が家には…..


なので、私も負けじと自己主張!この猫クッションは、妹が新居祝いにくれた。ありがとうー!

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この丸い感じが、まるではなちゃんが私の眼鏡をかけているようなフュージョンっぷりで、かわいい!よく見つけたね〜〜!

猫好きだけど、猫アレルギーだから飼えない.. 同居人も、このクッションの可愛さにはやられたらしく、「かわいい…」とぼそり。やっと分かったか!


右にあるレシピ本は、ロシア人の友達3人がくれたもの。ありがとう!Merci mes petites poupées russes ちょうど、料理に燃えている私の心境にぴったり。しかも、なんと1001ものレシピ、それもすべて家庭料理が掲載されていて、まさに私が欲しかったような料理本!常々、普段フランス人が家で食べているものが謎で、興味津々だったからね、パスタ以外(笑)。

1001ものレシピ、それは前菜から始まって、主食、デザートまで網羅… なのに9ユーロという素晴らしい本であります。写真もすっごく綺麗で、作ってみたくなる〜〜!

彼には早速、「じゃあ少なくとも100くらいは作ってくれなくちゃね」とさらっと言われていますが...。プレッシャー…





***





やっと人が呼べるような家に引っ越すことが出来たので、この日、私はちらし寿司と、ケーク・サレを二つ(ドライトマトとオリーブ味、もう一つはベーコンとズッキーニ入り)と、抹茶とチョコチップが入ったパウンドケーキも作りました。ケーキには、ちょっと抹茶の苦みが出て、甘さがいまいちだったので、生クリームをかけて食べてもらった。

友達が、(わざと)「これ全部アドリアンが作ったんだろー?!やるなー!」って言ってたのが面白かった(笑)。まったく料理出来ないからあてつけである。



全員が揃った頃、最近パックスしたこともあって、シャンパンでお祝い。乾杯した。モノプリで、「3本買ったら3本目、タダ!」というプロモがやっていて、前日にボルドーの赤とモノポールという銘柄のシャンパンを3本ずつ、買っていたのでした。この話をしたら、お父様に、「そんな3本も…」と絶句されましたが、計6本も買う人がここにいます。それが私!



みんな、赤なり白なりいろいろなワインを一本ずつ持ってきてくれて、おかげでものすごい数のワインが、今我が家にはある…(笑)。しばらくワイン買わなくて済みそうなくらい。



パリに来て、知らぬうちに自然とみんなに出会い、こうしてグラスを共に鳴らす人がいる幸せ。ありがとう!感謝の気持ちでいっぱいです。

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What makes me everyday

この乾燥した大地ことフランスに移り住んではや4年…. やっと基礎化粧品、普段使うものが落ち着いた!


あんまり美容関係のポストって、直接パリに関係ないし、異様に女子っぽくなるのって趣味じゃないから、しないでいようと思っていたけど、実はほどほどに興味あるし、好きなので、この機会に紹介しまーす


左から、Mixaのクリーム。赤ちゃん用。モノプリの赤ちゃん用品のコーナーで売ってるよ。
このクリームが超優秀! まさに欲してた潤い感!今まで使った高級クリームは一体何だったんだ… しかも何が素晴らしいって、肌のみならず、シャワーの後の乾いた体、全身に使える!しっとりなんだけどベタつかず、気持ちのいいテクスチャーです。そんなマルチに使える働きっぷりなのに、値段はたったの4ユーロ!惜しまず使えて◎


次に、ビオデルマのリップクリーム。もうリップクリームはずっとこれを使ってる。これもしっとりと潤って、◎。
他の化粧品もだけど、私はいっつもサンジェルマンのあの薬局で買っているよ。いつ行っても店内はごった返してるけど、やっぱり安いよね〜。行く価値あるわ。このリップも3本セットで3ユーロくらいかな。普通の薬局で買おうとすると、一本そのくらいの値段する。


奥に見えるのが化粧水。フランスには美白ラインの化粧品はないと思っていたが、探したらあった!これはビオらしく、肌にも優しい使い心地。ビオゆえにあまり持たないので、3ヶ月くらいで使い切って下さいと言われた。瓶入りのスプレータイプなんだけど、化粧水はもうずっと2年くらい、これしか使ってません。で、この後にMixaのクリームね。それだけ


手前はキールのアイクリーム。もうこれなしではほんと… 生きてゆけまい!ってくらい、超重宝してる。これなしでは目元の乾燥が収まることはないであろう。これ、ほんと。大体いつも空港で大きいサイズを買います。半年以上持つ。


奥に見えるオイルは、ドライヤーの前に付ける、髪の毛用。この蜂蜜シリーズ、最近出たんだけど、絶品!香りも素晴らしいし、私のひどく乾燥した毛先が潤うー!小さいサイズなのに、約8ユーロとちょっと高めなのが痛いけど、効果は抜群です。ガルニエの他のいろんな製品を今までも試してきたけど、これが一番!


一番右は、アイメイクリムーバー。Mixaってブランド自体が、すごく肌に優しい感じがして、好き。と言っても、元はかのロレアルなので、どれも一緒だろうけど…w 

このリムーバーは、するんと落ちて、目にも優しい!パッケージにも、「コンタクト使用者におすすめ」と書いてあるけど、オイル系のリムーバーで、こんなに優しくてベタベタにならないのって初めて。優しいくせにウォータープルーフのマスカラだってするんと落としてくれて、優秀な奴なんだぜ。

ということで以来、妹にも勧めた。というわけで以来、妹の家に急遽泊まることになっても、ほぼ同じ化粧品があるということで、姉は大変助かっている。ありがとー!



ビオ製品やビオの食品を、100%信じているかって言ったら嘘になるけど、全部じゃなくても、出来る限り使ってみたい、取り入れたいと思ってる。フランスに来て、さらにナチュラルになって、でもまわりのフランス人を見渡してみると、みんなすごくナチュラル、シンプルだ。けれど、夜のお出かけがあると、しゅっと真っ赤なリップを付けたり、アイラインを引いたりして、急に、ぐっとセクシーになる。そういう風に、ちゃんと切り替えがあるのって楽しいおしゃれだと思う。アクセントがあるというか。



ファニー様も前言っていた。

「フランスの女性ってね、すごくナチュラルなの。普段はメイクもほとんどしないし、髪の毛なんか、自然のままでしょ、作り込んでない。ゆるくまとめてるだけ。」
賛成ー!


派手に着飾ることなく、内側から自分を高めたい。美しくありたい。それは態度、あり方、「アティチュード」の問題であって、生き方であると言ってもいい。思ったことは何でも口にして、思い切り笑い、愛し、ストレスをためない。それが、パリジェンヌの生き方。そんな風に、内からにじみ出る美しさ、凛としたものがある女性って素敵だなと、思わずにはいられない。素敵な子に出会って、ため息が出るような思いをしたり、あまりの素敵さに胸がドキドキしてしまうことさえ、ある。

少しでも自分だってそんな女性像に近づけるように… パリでの生活は、実に様々なことを思い、学ぶ。



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厳しいプライベートコーチ
私には共に暮らす、プライベートコーチがいる。何のコーチかって?フランス語の発音矯正のコーチである…。


コーチは厳しい。"Le fou(狂った男)"と "Le feu(火)"の言い分けが出来ない、哀れな日本人の私、在仏4年目!のため、毎晩、夜眠る前の貴重な10分を、私のために割いてくれ、私たちはこうして夜な夜な練習に励むのである。


まだねー、"Le fou"の"ou"、ウー、二重母音はいい。昔に比べれば、だいぶ言えるようになった。昔は「どこですか?(C'est où?)」って聞くのが恐怖症だったくらいだもの。問題は、なぜか "Le feu"の "eu"、前にfが来ると言えないのだ!"Heureux(幸せな)"だったら上手く言えるのに! (←コーチお墨付き)


ということで、我々はfの練習もした。ざっと、20回くらい。コーチいわく、「初めてフランス語を習った時、先生がこうして発音してみなかった?エーーフって。」ちゃんとフの音の時、唇に当てて、カサカサとした音を出している。言われてみれば、NHKのフランス語会話の番組で、パトリス(懐かしい)が一生懸命、これでもかってくらい口を空けて、発音する様が浮かんだ…。そうだよね、そのくらいはっきり言わないとね、fの音にならないってもんだわ。私も負けじと発音する。「エーッフ」。「まだ甘い!もっと、こう!」とはコーチ。


fの音が言えるようになってからは、その後に続く、二重母音 "eu"の練習である。この音は、喉の奥から出すような音で、同じウーはウーでも、"ou"とは違うのだ。"ou"は前で、唇をすぼめて出す音。まったくフランス語って…。今更こんなにダメ出しをされるとは、まるでソルボンヌの発音矯正に通っていた、留学時代を思い出す。あの時でもこんな猛特訓受けなかったけど!あれはもう、10年も前のこと。あの時私は若かった。あ、なんかどんどん違う話にずれそうな予感。


私の場合、なぜか前にfが来ると言えない。一通りfを練習した後、 "eu"を続けて言ってみるという、コーチ独特の絶妙な教え方で練習してみたものの、その後"Le fou(狂った男)"を混ぜて言うとなると、もう "Le feu(火)"は言えなくなっているのだ!なんて不思議…。


「もういいじゃーん、勘弁してよー!(出来ることなら見逃して欲しい、もう眠いし)」と訴えてもダメである。コーチは厳しいのだ。「ダメ、別にマリのフランス語、悪くないけど、今よりさらにハイレベルになったら、かっこいいでしょ、みんなこいつフランス人かなって思うでしょ。(思わない!)出来ないなんてことないの、何事も練習なの、練習!こうして毎晩、ものの10分練習するだけで着実に上手くなるでしょ。はい、もう一度。」と、コーチは決して、見逃してはくれないのだ…。


しかし、そのうち"Le fou"と "Le feu"、順に発音されると、どっちがどっちの音だか、まるで耳が麻痺してきて、違いが分からなくなってくる。お恥ずかしい話だけれど…。昔、ソルボンヌで習った。「外国人の場合、とあるフランス語の母音が、それぞれの母国語に存在しない音だと、存在しない故に聞き取ることが出来ない、よって、自分で生み出す(発音する)ことも難しいです」と…。「じゃあさー、自分だってハヒフヘホ発音してみよー!ほらー!」と、なけなしの持ち手、切り札を使ってみても、コーチはいとも簡単に、「ハッヒッフッヘッホ」とフーフー発音してみせるではないか!hのない、フランス人のはずなのに、何故…。 とショックでうなだれる暇もなく、我々の猛特訓は続く。


とにかくどう反論してみても、コーチは、

「そんなことはない、昔、高校の頃、『私数学って苦手〜。分からないもん』とか言う子がいると、『数学が分からないってことはありえない、なんでも勉強することで分かるようになるんだ、苦手っていうのは自分の頭の中で思ってるだけ』といっつも反論してた。そんなことありえないからね」

と、少々お怒り気味に言われたのだが、この数学センスゼロ、もしくはゼロ以下の私にとって、「数学分からないもん!数学キライ」とは、幼少の頃から絶え間なく繰り返してきた、The phraseなのであって、私は圧倒的にそっちの子に激しく同感したいところなのだけど、コーチはそう易々と同調してはくれない。



私の耳と頭とすべてが麻痺してきて、次第にどっちのウーを言われているのか分からなくなってくると、コーチは次第に自分でも不安になってきたのか、思わず携帯を取り出して、

「ちょっと、もしかしたら自分の発音が悪いのかもしれない。ちょっと録音して聞いてみる」

と言うではないか!
あれ程、普段"C'est ma langue, la langue de Moliere(フランス語は僕の言語、モリエール様の言語)"と得意げに言っているあなたに、そんなこと言わせてしまってごめんなさい……
私は反省の念から、まるで滝にでも打たれたいような衝動に駆られた。ううう…



他にも出来るだけ言いたくない言葉、発音したくない言葉は数あれど、目下、"Le fou"と "Le feu"である。ハイレベル目指して、今日も特訓は続く……



ちなみにそんなコーチは、時にそれは便利な「辞書」にも変身する。

私が、前に姪っ子との公園エピソードを書いている際、私は姪っ子が発した「見て(Regarde)」のスペルが、最後にsが付くか付かないか分からなくなり、すぐ傍にいたコーチに「ねぇ、見てって命令形で言う時ってさぁ、語末にsって付くっけ?」と聞いてみると、コーチは少しも考えずにぴしゃりとこう言ったのである。


「sなし。s付かない。第一グループの動詞の命令形だから」、と…..


その理屈が出てきた素早さに、私、感動。一家に一冊、まるで生きたベシェレル(フランス語動詞の活用辞書)がある感じなのである。私はとにかく、「ちゃんとフランス語の出来る、国語力の高いフランス人」と一緒になりたかったので、こうしてコーチが素晴らしく書け、とっさに説明してくれる人で本当に感謝しているのだ。何様?って感じだけど、昨今、フランスの若者が正しいスペルで書けないのは、ちょっとした社会現象、問題となっているので。
そして我がコーチの場合、超絶理系人間なので、数学でほとほと苦労した私から将来生まれるであろう子どもは、少しでも理系の血が入ることによって、母程は苦労しないで済むであろう。早くもそう考えている。


コーチ、ありがとう!厳しいけど頑張るよ、私。キツいこと言われると、『自分は日本語難し過ぎるからって学びたがらないくせに、こうして私がずーっとフランス語で喋って、苦労しているから私たちの関係は成り立っているというのにー!きぃーーっ』て憎らしくなるけど、事実怒るけど、頑張る。


こうして私は模範生徒、ひいてはハイレベルを目指して、夜な夜な練習は続くのである。


フランスで働くの巻 comments(2)
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